三菱商事とNTT、蘭ヒアに共同出資

三菱商事と日本電信電話(NTT)は12月20日、オランダの位置情報サービス大手ヒア・テクノロジーズ(以下、ヒア)に共同出資すると発表した。オランダに折半出資で持ち株会社を新設し、同社を通じてヒアの持ち分の30%を取得する。取引額は公表しないことで合意している。当該取引は当局の認可を得て、2020年上半期に手続きが完了する見通し。

ヒアへの出資は、三菱商事とNTTが同日発表した「産業デジタルトランスフォーメーション(DX)推進」に関する業務提携の一環。DXとは、ビジネス環境が急速に変化する中で、データやデジタル技術を活用した新しいビジネスモデルの開発や、組織・プロセス・企業文化などの改革を進めていく取り組み。両社はヒアのノウハウを活用し、付加価値の高いサービスの提供を目指していく。

ヒアは、カーナビゲーションや自動運転車向けの位置情報システムや高精地図を提供する一方、近年は例えば、物流や交通情報・ルート案内など、非自動車産業向けの事業を強化している。

ヒアにとっては、両社の資本参加により、アジア・太平洋地域における事業拡大を加速することができる。3社は今後の戦略的な取り組みについて協議していく。

ヒアは今回の出資に新株式の発行と既存株主からの持ち分取得で対応する。ヒアは多様な株主による出資を目指しており、今回の取引が完了するとヒアに直接・間接投資する出資者は、下記の9社となる:

アウディ、ボッシュ、BMW、コンチネンタル、インテル、三菱商事、ダイムラー、NTT、パイオニア。

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