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2020/1/31

総合 – 自動車産業ニュース

電池セルの第2プロジェクト、欧州14カ国が会議に参加

この記事の要約

欧州共通関心の重要プロジェクト(「IPCEI」)の枠組みを通してEUに助成を申請する計画で、ワークショップではプロジェクトがEUの承認を受けるまでの今後のステップについて議論した。

欧州では現在、IPCEIの枠組みにおいてバッテリーセルの開発・生産に関する2つの大型プロジェクトが進行しており、1つ目のプロジェクトに関しては、EUの欧州委員会が2019年12月に助成を承認した。

プロジェクトを通して、バッテリーの循環経済を支援するとともに、高効率なリサイクルソリューションを開発し、使用済み電池を他の用途に活用することなどを計画している。

ドイツの連邦経済・エネルギー省(BMWi)で1月27~28日に、バッテリーセルの開発・生産に関する2番目の大型プロジェクトについてのワークショップが開催された。欧州連合(EU)の14カ国から政府関係者と55社以上が出席した。欧州共通関心の重要プロジェクト(「IPCEI」)の枠組みを通してEUに助成を申請する計画で、ワークショップではプロジェクトがEUの承認を受けるまでの今後のステップについて議論した。

ドイツのペーター・アルトマイヤー連邦経済相は今回のワークショップに際し、「EU加盟国の半数がバッテリーセルの生産に関する第2大型プロジェクトで協力している。我々の共通の目標は、ドイツおよび欧州における価値連鎖(バリューチェーン)の構築と雇用の維持・拡大だ」とコメントした。

欧州では現在、IPCEIの枠組みにおいてバッテリーセルの開発・生産に関する2つの大型プロジェクトが進行しており、1つ目のプロジェクトに関しては、EUの欧州委員会が2019年12月に助成措置を承認した。

BMWi

によると、2番目のIPCEIプロジェクトは、持続可能で環境にやさしいバッテリーセルの生産を重視したプロジェクトで、参加企業は高い水準の持続可能性および環境に関する目標を設定している。プロジェクトを通して、バッテリーの循環経済を支援するとともに、高効率なリサイクルソリューションを開発し、使用済み電池を他の用途に活用することなどを計画している。

今回のワークショップには、オーストリア、ベルギー、フランス、スペイン、ポルトガル、イタリア、フィンランド、スウェーデン、ポーランド、スロバキア、クロアチア、ギリシャ、チェコ、ドイツの14カ国が参加した。

VWなど第2プロジェクトに関心

第1プロジェクトには仏自動車大手のPSAやPSAの独子会社オペルが参加している。独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』によると、独自動車大手BMWや独化学大手BASF、独電池大手のファルタも助成金を得るもよう。

第2プロジェクトでは、独自動車大手のフォルクスワーゲンがプロジェクト草案を政府に提出した。スウェーデンの新興企業ノースボルトと協力する計画。このほか、ドイツに工場を建設する計画の米電気自動車メーカー、テスラも補助金に関心を持つと見られるが、これまでのところ正式な申請はしていないという。

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