FCA、生産再開における対策について労使合意

欧米自動車大手のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は9日、生産再開における新型コロナウイルス感染拡大防止対策について労働組合と合意したと発表した。イタリア国内の拠点を対象としたもので、FCAの拠点を訪れる外部の人間にも適用する。また、合意した措置が順守されているかをFCAと労働組合の双方で監督することでも合意した。

具体的には、◇生産再開前に再度、すべての工場とオフィスを清掃・消毒する◇作業場、休憩室、トイレ、更衣室などに消毒用ジェルや抗菌作用を持つ石鹸、掃除用除菌シートなどの衛生用品を用意する◇生産再開前に、ソーシャル・ディスタンス(最低1メートルの距離を保つ)や手洗いなどについての説明、社員食堂やエレベーターの利用、ミーティングの実施などにおける対策を記載した情報パッケージをすべての従業員にチャットアプリのWhatsApp(ワッツアップ)やメールで送信する◇1労働日あたりマスク2枚と手袋1枚、作業場を清掃する際に使用する防護メガネを1カ月あたり1個供給する◇拠点に入る前に、サーマルカメラ(温度検知カメラ)や非接触体温計で体温を測定する――などの対策が盛り込まれた。

また、オフィスワークでは各部署の状況に応じて引き続きテレワークを実施するほか、生産エリアでは、エリア間の移動を最低限に抑えることでも労使合意した。

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