英JLRの通期販売12.1%減、コロナに伴う消費落ち込みが影響

英高級車メーカーのジャガーランドローバー(JLR)が18日発表した2019/20年度の世界新車販売は50万8,659台となり、前年度から12.1%減少した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた需要の落ち込みが響いた。コロナ危機が顕在化した第4四半期(1-3月期)は前年同期比30.9%減の10万9,869台に落ち込んだ。

19/20年度の販売台数をブランド別にみると、ジャガーが22%減の14万593台、ランドローバーは7.7%減の36万8,066台だった。その中でクロスオーバーSUV「レンジローバー・イヴォーク」が27.4%増、完全電気自動車(EV)のジャガー「Iペース」は40%増加した。地域別では北米(7.5%減)、中国(8.9%減)、英国(9.6%減)、大陸欧州(16.1%減)、その他(20.3%減)といずれも大きく後退した。JLRは中国市場について、第2、第3四半期ともに2ケタ成長を確保した後、第4四半期に大きく落ち込んだが、都市封鎖(ロックダウン)措置の緩和で販売業者が営業を再開しているため今後販売は回復するとみている。

同社はまた、コロナ対応に当たる医療関係者に供給するため、自社の3Dプリンター設備を利用して再利用可能なフェースガードの生産に取り組んでおり、すでに製品の配送を開始していることを明らかにした。

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