独自動車大手のダイムラーは23日、2020年第2四半期のグループ販売(乗用車および商用車)が前年同期比34%減の54万1,800台に落ち込んだと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大による自動車需要の後退が響いた。売上高は前年同期比29%減の302億ユーロ、営業利益(EBIT、調整後)は7億800万ユーロの赤字に転落した。最終利益も19億600万ユーロの赤字となった。
第2四半期の乗用車・小型商用車部門の販売は、前年同期比30%減の48万800台。営業利益(EBIT、調整後)は2億8,400万ユーロの赤字となり、売上高利益率(EBITベース)はマイナス1.5%となった。
商用車部門の販売は、前年同期比55%減の6万1,000台、営業利益(EBIT、調整後)は7億4,700万ユーロの赤字となり、売上高利益率(EBITベース)はマイナス12.0%となった。
金融・モビリティサービス部門のダイムラーモビリティは、新規事業が前年同期比24%減の140億ユーロと低迷し、営業利益(EBIT、調整後)は3億1,300万ユーロの黒字(前年同期:4億8,300万ユーロ)、自己資本比率(調整後)は8.6%(前年同期:14.0%)に縮小した。
ダイムラーは今後について、新型コロナウイルスの影響による販売台数の落ち込みは年内に取り戻すことはできないとの見通しから、効率改善や生産能力の見直しを強化する必要があるとの見解を示している。なお、下半期における経済回復の継続や主要な販売市場で新型コロナウイルスの感染が再び大きく拡大しないことを前提に、2020年通期のEBITと産業部門のフリーキャッシュフローは前年を下回るもののプラスを確保できるとの見通しを示している。