日産自動車は7月21日、年末に予定していたスペイン・バルセロナ工場の閉鎖を2021年6月まで延期する方針を示した。スペイン事業担当の幹部が21日、記者団に明らかにした。
日産は5月、経営再建策の一環として、バルセロナにある3工場を20年末に閉鎖する意向を表明していた。これに労組が反発してストライキに突入。新型コロナウイルス感染拡大の影響で休止している操業を5月4日から再開する計画だったが、生産停止が続いている。
同幹部によると、閉鎖の延期は労組と7月末または8月初旬までに操業再開、閉鎖後の従業員への補償などについて合意することが条件となる。スペイン政府と労組は閉鎖に反対しているが、閉鎖計画そのものは変更しないとしている。
バルセロナ工場では商用車を生産してきた。従業員は約3,000人。日産は閉鎖に伴い、少なくとも2,500人を解雇する計画だ。