独フォルクスワーゲン(VW)傘下の商用車大手スカニア(スウェーデン)は18日、フランクフルト近郊の架線給電式道路(eロード)においてパンタグラフを装備した同社のハイブリッド(HV)トラック「スカニアR450」5台を実証試験に投入していると発表した。同モデルを運用するのは独国内の物流や資材大手5社。試験区間である高速道路(アウトバーン)A5号線上の5キロメートルの距離を毎日走行することで、eロードの利点の調査に必要なデータを収集する。
eロードは道路の上部に設置した電線からHV車両などがパンタグラフを通して電力の供給を受けて走行するもの。ドイツの高速道路全体の3分の1がeロードとして電化された場合、国内で登録されている大型トラックの約80%が電動モードで走行できるようになり、排気ガスの大幅な削減につながると試算されている。
eロードの実証試験事業はA5号線のほか、昨年末に開設された独北部シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州のA1号線、今年末に開設される予定の南西部バーデン・ヴュルテンベルク州のB462号線(国道)の3カ所で実施される。