独自動車大手のダイムラーは12日、シュツットガルト空港でドライバーが乗車しない自動運転駐車サービス(AVP:自動運転バレットパーキング)を試験導入する計画を発表した。独自動車部品大手のボッシュ、駐車場運営会社のApcoaと共同で実施する。なお、同計画の実現には当局の認可を得る必要がある。
AVPでは、利用者は、駐車場のドロップオフエリアで車から降り、スマートフォンを介して自動運転で駐車するよう指示する。再び車を使用する際には、車両が自動運転でピックアップエリアまで出てくる仕組み。
メルセデスベンツの新型「Sクラス」は量産モデルとしては初めて、ドライバーが乗車しない「レベル4」の自動運転駐車が可能な機能をあらかじめ装備している。ボッシュは、駐車場に設置するカメラベースのインフラを提供する。Apcoaは同社のデジタルプラットフォーム「Apcoa Flow」により、入り口のバーを自動操作したり、チケットや現金が不要の決済システムを提供したりする。
AVPの試験導入は、シュツットガルト空港のパークハウスP6で実施する。当初、駐車スペース2台分をAVP用に確保した。将来は、AVPの需要拡大に応じて対応する駐車スペースを増やしていく計画。
自動駐車に対応する車両が増えると、同じパーク施設に駐車できる台数が約20%増えると見込まれている。狭くて駐車が難しいスペースも有効に利用できるメリットがある。