BMW、太陽エネルギーで生産したアルミニウムを調達

独自動車大手のBMWグループは2日、太陽光発電による電力を使用して製造したアルミニウムを調達すると発表した。サプライヤーネットワークにおける二酸化炭素(CO2)の排出量を2030年までに20%削減する目標の達成に向けた取り組みの一環。長期的に再生可能エネルギーを使って製造したアルミニウムを調達し、2030年までにCO2排出量を約250万トン削減する計画。これは、2030年の目標の約3%に相当する。

太陽光発電を使用したアルミニウムは、アラブ首長国連邦(UAE)のアルミ製造大手エミレーツ・グローバル・アルミニウム(EGA)から調達する。EGAはドバイ郊外の砂漠にある太陽光発電所のエネルギーを使用してアルミニウムを生産し、差し当たり、BMWグループに独占的に供給する。

BMWはEGAから調達したアルミニウムをドイツのランツフート工場で鋳造し、車体部品や駆動部品に加工する。同工場における軽量金属鋳造の年間需要の約半分に相当する4万3,000トンを調達する計画。

電気自動車は、走行中に排出するCO2を大幅に削減できる一方、バッテリーセルやアルミニウムの製造に大量のエネルギーを使用するため、サプライチェーン全体のCO2排出量は従来に比べ増加してしまう問題がある。このような問題に対応するため、BMWグループは、電気自動車を製造するだけでなく、サプライチェーンにおけるCO2排出量の削減にも取り組んでいる。

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