英自動車工業会(SMMT)は4日、同国の2021年1月の乗用車新車登録が9万249台にとどまり、前年同月に比べ39.5%減少したと発表した。これは1970年1月(8万4,807台)以来の低水準となる。大幅な落ち込みは、ロックダウン(都市封鎖)の実施により、ショールームが店舗営業を休止していることが主因。
1月の顧客別の新車登録では、市場シェアの大きい個人(38.5%減)、大口法人(39.7%減)の両カテゴリーがいずれも大幅に減少した。燃料別では、ガソリン車(50.6%減)とディーゼル車(62.1%減)が大幅に落ち込んでいる。純粋な電気自動車(BEV)は54.4%増の6,260台で、市場シェアを6.9%に拡大した。BEVとプラグインハイブリッド車(PHEV)を合わせた市場シェアは13.7%となった。
SMMTは、現在のロックダウンの影響を踏まえ、一年の中でも新車登録が多い3月も含め第1四半期の販売が大幅に落ち込む見通しから、2021年の通期予想をこれまでの200万台超から、190万台未満に下方修正した。これは販売が急減した2020年比では15.7%の増加となるが、2010~2019年の過去10年の平均(約230万台)を大幅に下回る。
また、SMMTによると、2020年の新車(乗用車)の走行1キロメートルあたりの二酸化炭素(CO2)排出量の平均値は前年比11.8%減の112.8グラムとなり、過去最大の改善幅を記録した。BEV、PHEV、ハイブリッド車(HEV)の販売増加が大きく寄与している。