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2021/2/26

企業情報 - 自動車メーカー

ボルボ・カーズと吉利汽車、合併中止・協力関係を強化

この記事の要約

スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは24日、親会社である中国の浙江吉利控股集団(Geely Holding)の子会社、吉利汽車(ジーリー・オートモービル)と合併はせず、各社が独立経営を維持したまま、両社の協力関係をさ […]

スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは24日、親会社である中国の浙江吉利控股集団(Geely Holding)の子会社、吉利汽車(ジーリー・オートモービル)と合併はせず、各社が独立経営を維持したまま、両社の協力関係をさらに強化していく方針を発表した。両社は今後、パワートレイン事業の統合、電気自動車用アーキテクチャの共有、共同調達、自動運転など次世代技術の共有、アフターセールスにおける協力などを通して、経営面での相乗効果を高めていく。

ボルボ・カーズは2020年2月、吉利汽車との経営統合を検討すると発表していた。経営統合した後は、香港とスウェーデンのストックホルムの証券取引所に株式公開する計画だった。なお、ボルボ、吉利、リンク・アンド・コー(Lynk & Co)、ポールスターの各ブランドは、経営統合後も継続して使用する方針を示していた。

今回の発表によると、ボルボ・カーズと吉利汽車は、それぞれの経営体制を維持したまま、協力関係を深化していく。ボルボ・カーズのホーカン・サミュエルソン社長はオンラインで開いた会見で、「さまざまなオプションを検討した結果、両社が独立経営を維持したまま協力する体制が、継続的な成長を確保すると同時に、多くの分野で技術的相乗効果を達成するための最良の方法であるとの結論に達した」と述べ、吉利汽車とのさらなる協力の深化に歓迎の意を示した。

具体的には、それぞれのエンジン事業を分離したうえで新会社に統合する。当該計画については、2019年10月に発表していた。新会社は年内に業務を開始する計画で、内燃エンジン、トランスミッション、次世代のデュアルモーター・ハイブリッドシステムをボルボ・カーズや浙江吉利控股集団傘下の自動車ブランドに供給するほか、外部の自動車メーカーへも販売する。

コネクティビティ、自動運転、カーシェアリング、電動化などの次世代技術の開発・調達でも協力する。バッテリー、電気モーター、コネクティビティ技術などを共有するほか、共同調達による相乗効果も高めていく。

さらに、ボルボ・カーズの既存の販売・サービス網を活用し、グループブランドであるリンク・アンド・コー(Lynk & Co)の世界販売を強化していく。

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