独ダイムラー、米カミンズと戦略提携・商用車用中型エンジンの開発・生産で

独自動車大手のダイムラーは2月23日、米エンジン大手のカミンズと商用車用中型エンジンの開発・生産に関する戦略提携について趣意書(MoU)を締結した。両社は今後の提携拡大についても検討していく意向を示している。

カミンズは、2020年代の後半から排ガス基準「Euro VII」に対応した中型エンジンをダイムラーの商用車部門ダイムラートラック・アンド・バスズに供給する。カミンズは当該エンジンをダイムラー以外の顧客にも供給し、生産規模を拡大して採算性を高める。

これに対し、ダイムラーは今後、商用車用中型エンジンの開発・生産から段階的に撤退し、代替燃料の駆動技術や大型トラック用エンジンの開発・生産に経営資源を集中する。

■ カミンズ、独マンハイムで生産

カミンズは、ドイツのマンハイムにあるメルセデスベンツ工場の敷地内に中型エンジンの生産設備を整備する。これにより、ダイムラーは、マンハイム工場の雇用を維持することができる。

ダイムラーは現在、ドイツのマンハイム工場で商用車用のエンジンやエンジン部品を生産している。同工場には現在、従業員約4,800人が勤務している。

ダイムラーは今回の提携に伴い、小・中型トラックや都市バス、都市間バスに搭載したり、外部に供給していた中型エンジンの開発・生産から撤退する。大型エンジンは引き続き、ダイムラーがマンハイム工場や米デトロイト工場で生産し、大型トラックや旅客バスに搭載するほか、外部の顧客にも供給する。

今後の提携に向けては例えば、駆動装置用の部品やエンジンシステム部品などで提携による相乗効果を得られるかを検討する。

上部へスクロール