独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)では、小型商用車ブランド、フォルクスワーゲン・ヌッツファールツォイゲ(VWN)が開発中の電気駆動のマイクロバス「ID.BUZZ」が自動運転システムを搭載するグループ初のモデルとなる見通し。VWによると、同社の監査役会が2月26日、当該計画の開発予算を承認した。VWNは2022年に電気自動車「ID.BUZZ」を世界初公開する予定。自動運転システムについては、年内にドイツで最初の実証試験を開始する計画で、実用化は2025年を視野に入れている。
VWは米フォードと自動運転分野で協力しており、フォード傘下の自動運転技術の開発会社アルゴAIに出資している。「ID.BUZZ」には、アルゴAIの自動運転システム(SDS)を搭載する予定。
VWNは、ロボットタクシーやロボット・トランスポーターなどの自動運転の特別用途車(SPV)を生産する計画。自動運転車による送迎サービス(ライドヘイリングサービス)や到着地点が同じ方向の乗客が相乗りすることができるサービス(ライドプーリング)などの「サービスとしてのモビリティ(Maas:Mobility-as-a-Service)」の提供を視野に入れている。
なお、VWグループは、アルゴAIのほかに、VWグループのソフトウエアを開発する新事業組織「Car.Software organization」を通して、VWグループのすべてのブランド向けに運転支援機能やレベル4までの自動運転機能を開発している。