2021/3/19

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VW、欧州で電池セル生産・30年までに6工場

この記事の要約

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)・グループは15日、2030年までのバッテリー生産および充電インフラに関する計画を発表した。欧州に2030年までに電池セルのギガファクトリーを6工場設け、計240ギガワット(GW) […]

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)・グループは15日、2030年までのバッテリー生産および充電インフラに関する計画を発表した。欧州に2030年までに電池セルのギガファクトリーを6工場設け、計240ギガワット(GW)の生産能力を確保する。公共の急速充電インフラの整備も強化する。提携先との協力により、2025年までに欧州に約1万8,000基の充電ポイントを整備する計画。

VWは、電池セルの内製化に加え、グループで電池セルを共通化することで生産工程やコストを大幅に削減する戦略。これにより、多くの人々が手頃な価格で電動車を購入できるようにする。具体的には、「プレミアムセル」と呼ばれる高級車向けの電池セルと、量産車向けの「共通セル」を生産する。共通セルは2023年から導入する計画で、2030年にはVWグループ全体の電動車の最大80%に搭載する予定。

VWのトーマス・シュマル技術担当取締役は今回の発表に際し、「我々の目標は、コストと複雑さを減らすと同時に、航続距離とパフォーマンスを向上させることだ」とコメントした。

欧州の最初の2工場は、スウェーデンの新興電池企業ノースボルトが同国のシェルレフテオーに建設する工場とVWがザルツギッターに建設する工場となる。

■ ザルツギッターで「共通セル」を開発・生産

VWはノースボルトと電池分野で協力関係にあるが、両社はこれまでの計画を見直し、シェルレフテオー工場に「プレミアムセル」の生産を集約し、ザルツギッターでは「共通セル」を生産する。

シェルレフテオー工場では2023年に生産を開始する予定。生産能力を段階的に拡大し、年40GWとする計画。ザルツギッター工場では2025年から「共通セル」を生産する。同工場の生産能力も将来的に年40GWとする。ザルツギッターでは共通セルの開発も行う。また、両工場では生産に再生可能エネルギーを使用する計画。

VWは電池セルの内製化と共通化に加え、セルタイプの改善や革新的な生産工程の開発、リサイクルなどでもコストを削減する方針。

VWはこれらの措置により、エントリーセグメントにおけるバッテリーのコストを最大50%、量産セグメントでは最大30%まで段階的に削減することができると見込んでいる。1キロワット時あたりのバッテリーシステムのコストを平均で100ユーロを大きく下回る水準まで引き下げることができるとの見通しを示す。

また、共通セルは、全個体電池への移行期において最適な前提条件を提供するとの見解も示している。

■ 急速充電インフラの整備を加速

欧州の急速充電インフラの整備では、自動車大手が共同で設立した高性能な急速充電インフラを整備するための合弁会社イオニティ(IONITY)のほか、エネルギー大手の英BP、スペインのイベルドローラ、イタリアのエネルと協力する。

2025年までに欧州に約1万8,000基の充電ポイントを整備する計画で、英BPは欧州に約8,000基の充電ポイントを整備する。具体的には、BPおよびBP傘下の独アラルの主に、ドイツ、英国、スペインにあるガソリンスタンド計4,000カ所に約8,000基の充電設備を整備する。スペインでは同国のエネルギー大手イベルドローラと、イタリアではエネルと協力し、高速道路沿いや都市部などに充電インフラを整備する計画。

VWは欧州における急速充電インフラの整備に2025年までに約4億ユーロを投資する。

VWは、米国と中国でも公共の急速充電インフラの整備を強化する。米国ではVW子会社のエレクトリファイ・アメリカが年内に約3,500の充電ポイントを整備する。中国では合弁会社CAMSを通して2025年までに計1万7,000基を整備する。

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