独自動車大手のBMWグループは3日、電気自動車用の全個体電池を開発する米ソリッド・パワーが投資ラウンド「Bシリーズ」を通して1億3,000万米ドルの資金を調達したと発表した。この投資ラウンドには、BMWグループのほか、米自動車大手のフォード・モーター、エネルギー技術に投資する米ベンチャーキャピタルのボルタ・エナジー・テクノロジーズが参加した。
ソリッド・パワーは2022年初めに、パイロット生産ラインで自動車向け電池の生産を開始する計画。ソリッド・パワーが開発する次世代の全個体電池は、既存のリチウムイオン電池の生産インフラを活用することができるため、生産コストを抑えることができる。
ソリッド・パワーは現在、20アンペア時(Ah)の多層構造の全個体電池をリチウムイオン電池の生産で使用されているロール・ツー・ロール方式の生産設備で生産している。
BMWとフォードには2022年から、自動車用の品質試験や自動車に組み込む生産技術の開発のために100アンペア時(Ah)のセルを供給する予定。
BMWは2025年よりかなり前の時点で全個体電池を搭載した最初のデモンストレーション用車両の試験走行を実施する計画。2020年代の終わりには自動車用の全個体電池の量産化が可能になると見込んでいる。