英J・マッセイとスウェーデンのステナ、廃バッテリーのレアメタル再活用で提携

英特殊化学大手のジョンソン・マッセイ(JM)は4月28日、スウェーデンのリサイクル大手ステナ・リサイクリングと電動車の廃バッテリーに含まれる希少金属(レアメタル)の再利用で提携すると発表した。使用済みバッテリーからの金属抽出と再利用を最適化する仕組みを構築し、増大するリサイクル需要を取り込む。

ステナ・リサイクリングはすでにリチウムイオン電池からリチウムやニッケル、コバルトなどのレアメタルを抽出・精製し、再利用可能な新材料に再生する事業を展開している。同社の取り組みにJMの持つ高度な精製技術を活用することで、リチウムイオン電池の再生素材の含有比率を高めていく。

全世界で流通するリチウムイオン電池の総容量は2020年の260ギガワット時(Gwh)から、10年後の2030年にはほぼ10倍の2,500Gwhに拡大すると予想されている。JMはこれを踏まえ、廃電池の希少金属を回収して再利用する技術の高度化を通して市場における地位をさらに強化していく意向だ。

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