仏タイヤ大手のミシュランは1日、電気バスに最適な新製品「ミシュランX Incity EVZ」を発売した。都市近郊での輸送用途を想定しており、内燃エンジンを搭載した従来型のバスでも使用できる。従来製品と比べ、タイヤ寿命は10%、転がり抵抗性能は13%向上している。軸荷重をこれまでの7.5トンから8トンに引き上げ、バッテリーで増大した車体重量に対応する。
トレッドパターンには摩耗が進んでも溝を確保できる独自技術のレジニオングルーブを採用し、縦横両方向のグリップ力を高めている。縁石などへの接触が多いタイヤの側面(サイドウォール)にも摩耗の度合いを示すインジケーターを取り付け、タイヤローテーションの目安がわかるようにした。標準タイヤは275/70R22.5、152/149Jで、駆動車軸と操舵軸のどちらにも装着できる。オールシーズンタイヤの規格である「スリーピークマウンテン・スノーフレークマーク(3PMSF)」に準拠した全天候型仕様となっている。 ミシュランによると、欧州では現在約5,000台の電気バスが運用されているが、5年後には10倍に拡大すると見込まれている。