スイスの自動車部品大手オートニウムは2日、環境性能を高めたカーペットシステムの新製品を市場投入したと発表した。ニードルパンチカーペットの裏張りをラテックスから熱可塑性材料に置き換えたもので、リサイクル性の向上や製造工程における環境負荷の低減を実現している。新製品はすでに欧州と北米の自動車メーカーのモデルに採用されている。
同社は「Di-Light」や「ReLive-1」などの製品名で環境対応型のカーペットシステムを展開している。このうち「Di-Light」は再生PET(ポリエチレンテレフタレート)の含有量が最大97%となっており、従来品よりも20%軽い。さらに裏張りに熱可塑性材料を使用することでカーペットごと加熱・溶融処理が可能となり、リサイクル性が大幅に向上している。
また、裏張りに熱可塑性材料を用いる製造工程では、必要とするエネルギー量が少なく水も全く使用しないため、環境への影響を最小限にとどめられる。
同社ではニードルパンチカーペットに加え、来年初頭からタフテッドカーペットにも熱可塑性材料の裏張りを使った製品の生産も開始する計画だ。