米自動車大手のフォードは18日、英国のヘイルウッド工場に2億3,000万ポンドを投資して、電気自動車(EV)用部品の生産設備を整備すると発表した。同社にとって欧州で初めてのEV部品工場となる。2024年半ばに電気駆動装置(エレクトリック・パワー・ユニット)の生産を開始する予定で、生産能力は年25万ユニットとなる計画。ヘイルウッド工場で生産した部品は、欧州市場で販売する電気自動車の乗用車や商用車に搭載する。
ヘイルウッド工場では現在、フォードの乗用車と商用車向けにトランスミッションを生産しており、すべての製品を国外に輸出している。今回の計画については、英国政府が自動車産業の転換を支援する枠組みを通して資金支援する。
フォードは2030年までに欧州で販売する乗用車をすべて電気自動車とし、商用車は3分の2を電気自動車またはプラグインハイブリッド車とする目標を掲げている。
フォードは欧州では、ドイツのケルン工場で2023年から電気自動車の乗用車を生産する計画。これは、フォードが欧州で生産する最初の電気自動車の乗用車の量産モデルとなる。また、トルコの合弁会社フォード・オトサンは、2022年からEV商用バン「Eトランジット」の生産を開始し、2023年には小型商用車「トランジット・カスタム」の電気自動車をコジャエリ工場で生産する。さらに、ルーマニアのクラヨバ工場では2024年から、純粋な電気自動車も含む新しい小型商用車の生産を開始する予定。