独高級スポーツカーメーカーのポルシェは10月18日、傘下のベンチャー・キャピタル(VC)であるポルシェ・ベンチャーズを通して、バーチャルインフルエンサーなどを提供する中国の新興企業iMakerに資本参加すると発表した。両社の協力により、新しいデジタルエコシステム(ビジネス生態系)を構築し、自動車における顧客のデジタル体験を改善・拡大していく方針。
iMakerは2019年の設立で、ポルシェ・ベンチャーズとは2020年から協力関係にある。バーチャルインフルエンサーとは、コンピューターによって作られた架空の人物で、最新のアニメーション技術を活用したリアルな表情や動きを特徴とする。アジアでは、音楽業界やライブイベント、ソーシャルメディア・プラットフォームなどでバーチャルインフルエンサーの存在感が高まっている。
ポルシェにとって今回の資本参加は、新しいデジタルコンテンツに継続的に投資していく戦略的な取り組みの一環に位置づけられる。同社は、中国の若い年齢層の消費者の新しい消費文化やトレンドを注視しており、iMakerとの協力により、新しいデジタルコンテンツやバーチャルインフルエンサーを通して、若い世代とのコミュニケーションや情報交換を活発化していく。