仏工業ガス大手のエア・リキードは4日、燃料電池車の普及促進に向け、伊エネルギー大手のエニとイタリアにおける水素供給インフラ網の整備・拡大で協力すると発表した。
まずは、大型・小型の燃料電池車の普及促進に寄与する低炭素で再生可能な水素のサプライチェーンを構築するための実現可能性調査(フィージビリティスタディ)や持続可能性調査(サスティナビリティスタディ)を実施する。また、イタリアにおける水素供給ステーションの戦略的な配置についても検討する。さらに、他の主要企業との提携についても検討する方針を示している。
今回の協力では、エア・リキードが水素バリューチェーン全体(生産、輸送、保管、流通)に関する知見を提供し、エニは今後のサービス網の拡張の可能性も含め、販売・小売に関するノウハウを提供する。
エニは、輸送分野の脱炭素化の取り組みの一環として、水素供給インフラの整備にも取り組んでいる。2022年初めにメストレ(ベニス)に水素供給ステーションを開設する計画があり、続いて、サンドナートミラネーゼ(ミラノ)にも水素ステーションを開設する予定。