仏ルノー、米クアルコムの「デジタルシャシ」の導入拡大

仏自動車大手のルノーは5日、米半導体大手のクアルコムとの提携関係を強化すると発表した。クアルコムの統合型集積回路(SoC=システム・オン・チップ)の「スナップドラゴン(Snapdragon)」をベースとした自動車用デジタルプラットフォーム群「スナップドラゴン・デジタルシャシ」の導入を拡大する。自動運転やコネクテッドに必要なデジタル技術を複数のプラットフォームとして提供する「スナップドラゴン・デジタルシャシ」を活用し、自社モデルのデジタル機能の短期間の開発と実装を目指す。

「スナップドラゴン・デジタルシャシ」は自動運転、デジタルコクピット、クラウド化、通信などの各技術に対応したプラットフォーム・モジュールで構成される。ルノーではこれらの活用により、◇無線アップデートや各種サービスを可能にするクラウド接続機能◇次世代通信(5G)、Wi-fi、ブルートゥース、車対外部通信(V2X)、位置決めなどのコネクテッド機能◇レベル1およびレベル2プラスの自動運転に必要なADAS(先進運転支援システム)機能◇デジタルコクピット――などの開発を強化する。

ルノーはすでに電気自動車(EV)「メガーヌEテック」にスナップドラゴンのデジタルコクピット機能を採用することを明らかにしている。同社のソフトウエアエンジニアリング部門「ルノー・ソフトウエア・ファクトリー」を統括するティエリー・キャマル氏は「クアルコムのような業界を主導するテクノロジー企業と緊密に連携することにより、イノベーションを加速し、高度な機能に対する需要とトレンドの急速な変化に対応できるようになる」と述べた。

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