日産自動車は12月29日、先ごろ閉鎖したスペイン・バルセロナ工場の売却先について、スペイン当局が同国の新興エンジニアリング企業QEVテクノロジーズを最有力候補として挙がっていることを明らかにした。
QEVは電気自動車(EV)の開発などを手がける企業。日産によると、同社はバルセロナ工場を取得し、EV生産の拠点として活用することを計画しているという。
日産は2020年5月、経営再建策の一環としてバルセロナ工場を20年末に閉鎖する意向を表明。スペイン政府や従業員の反発で閉鎖を1年延期し、昨年12月17日に生産を終了した。
同工場の売却をめぐっては、中国の長城汽車と交渉を進めていたが実現に至らず、日産がスペイン政府と労組代表と連携し、新たな売却先を探していた。