蘭デジタル地図大手のヒア・テクノロジーズは1月7日、ベトナムの自動車メーカー、ビンファストの電気自動車(EV)モデルにナビゲーションシステムを供給すると発表した。ビンファストは最新モデルの「VF e34」、「VF8」および「VF9」の車載インフォテインメントシステム(IVI)にヒアのナビ機能を組み込み、スマートEVとして展開する。
ヒアはビンファストに対し、必要な機能だけを適宜導入できる「サービスとしてのナビゲーション」(NaaS)として各種機能を提供する。これによりビンファストのユーザーは車の全使用期間に渡り、ナビシステムの更新や新機能の追加などを随時できるようになる。同時にビンファストは、インフォテインメント情報の取得および開発プロセスを効率化できるため、開発コストが下がるとともに拡張性が向上し、競争力を高められる。
搭載するナビシステムは充電支援機能の「ヒア・EVチャージポインツ・ポイントオブインタレスト」(POIs)により、車両のバッテリー残量に応じた複数のルート設定や、ドライバーが別ルートを選んだ場合の充電ポイントの追加情報などを提供する。ビンファストはまた、車載アプリにヒアのソフトウエア開発キット(SDK)を統合し、サービスの開発や改良を効率化する。
ビンファストは今年末までにガソリン車の生産を停止し、EV専門メーカーに転換する方針を示している。