独フォルクスワーゲン(VW)傘下のスペイン自動車大手セアトは10日、ソフトウエア開発子会社セアト・コードが開発したマルチモーダル・モビリティプラットフォーム「ジラボルタ(Giravolta)」を欧州6カ国に導入したと発表した。これまでに自動車や二輪車、自転車を含む3,200台以上の車両と、12万人以上のユーザーを管理している。利用車両は今後数カ月で1万台に達する見通し。
ジラボルタはコネクテッドカーや電動車のフリートを持つ企業、公共機関向けに、完全にデジタル化された管理運営ソリューションを提供する。企業や行政は同プラットフォームを通して匿名化されたユーザーデータを収集して運用状況を比較することでコストや二酸化炭素(CO2)排出量を削減できる。また、ユーザーはアプリを通して希望車両の予約やデジタルキーによる解錠ができる。
導入したのはスペイン、ドイツ、アイルランド、フィンランド、スウェーデン、ギリシャの6カ国。このうちアイルランドの自転車シェアリングサービスであるブリーパー(Bleeper)はダブリン市内で1,000台以上のフリート管理に役立てている。
セアト・コードは2020年の設立で、スタッフ数は200人以上。セアトの生産部門と連携し、製造ラインのロボットの故障や事故を未然に防ぐための予知保全システムなどを開発している。