日産自動車は18日、欧州電力大手の伊エネルと、電気自動車(EV)の廃バッテリーを利用した蓄電システムの運用で提携すると発表した。エネルのスペイン子会社エンデサがアフリカ北西部メリリャで運営する発電所において日産「リーフ」の使用済みバッテリーをバックアップ用電源として活用する。同事業はエネルが進める「セカンドライフプロジェクト」の一環として実施される。
メリリャは人口約9万人の都市。地域の特性上、本土の送電網からは隔絶されており、エンデサの現地発電所で需要を賄っている。バックアップ用電源は同地の電力網に過負荷が生じた場合、電力供給を継続する役割を担う。
同電源の蓄電システムは「リーフ」の廃バッテリー48個と、新品のバッテリー30個で構成される。エネルによると、設備容量は4メガワット(MW)で、最大出力は1.7メガワット時(MWh)。電力供給の中断が発生した場合、15分間電力を供給できる。これは基幹システムをリセットし、電源を再起動するのに十分な時間だという。