ベルギーの非鉄金属大手ユミコアは10日、韓国の天安市にある研究開発(R&D)拠点に、新たにカソード材料のグローバルR&Dセンターを開設したと発表した。二次電池材料事業の成長加速に向けたもので、同分野の技術的地位の強化を図る。同社はベルギーのオレン、フィンランドのコッコラにも電池材料のR&D拠点を持つ。
新センターは4月初旬から稼働している。自動車産業、エネルギー貯蔵システム(ESS)、携帯型電子機器向けに、極高ニッケルNMC(ニッケル・マンガン・コバルト正極)、低コバルトNMC、マンガンリッチ化学物質、全固体電池材料技術といった次世代のバッテリー材料を研究する。広範なテスト機能を持つバッテリーセル研究設備機器を導入している。
面積3万平方メートルの同施設は、既存のR&Dセンターとカソード材料生産工場に隣接している。現在、160人以上の科学者とエンジニアが勤務しており、2024年までに300人に増やす計画だ。