ボルボ・トラックス、化石燃料フリー鋼板の採用を決定

スウェーデンのトラック大手ボルボ・トラックスは5月24日、世界で初めて化石燃料フリーの高品質鋼板を採用したトラックを生産する計画を明らかにした。同鋼板は同国の鉄鋼大手SSABが水素技術を用いて製造するもので、今年7-9月期(第3四半期)にボルボの大型電気トラックのフレームに導入し、その後他の部品にも採用を拡大していく予定だ。

SSABの当該鋼板は従来のコークスに代わり水素を還元剤として使う製鉄技術により製造される。水素は再生可能エネルギーから生成されるため、バリューチェーン全体の脱炭素化に寄与する。

ボルボは2021年からSSABと化石燃料フリーの高品質鋼板の開発で協力している。同年10月には同鋼板を使った史上初の車両である鉱山作業用の運搬車両を公開した。

同社は2040年までにCO2排出量ゼロの達成を目指しており、同鋼板の脱炭素化への貢献が期待される。同社によると、ボルボトラックの新車では部材の約30%にリサイクル素材が使われており、廃車時には最大90%がリサイクルされる。

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