仏ミシュラン、インドネシアの持続可能なゴム生産事業を完全買収

仏タイヤ大手のミシュランは6月21日、インドネシアのバリト・パシフィックグループとの合弁プロジェクト事業Royal Lestari Utama(RLU)の資本の51%を追加取得し、完全買収したと発表した。天然ゴムの持続可能な生産と、地域社会の生活水準向上に向けた長期的な取り組みを進めるためとしている。

RLUは天然ゴム栽培と森林保全の両立を目的に、2015年に始動した。契約土地面積はインドネシア西部スマトラ島のジャンビ州の約7万ヘクタール、北部ボルネオ島の東カリマンタン州の約1万8,000ヘクタールとなり、計3つの事業免許を持つ。

ミシュランによると、プロジェクト開始後の6年間で、2万3,000ヘクタール以上の土地にゴムの木を植林したほか、アグロフォレストリー(森林農業)用に3万9,000ヘクタールを保全整備した。約4,000人の雇用を創出し、現地農民の研修などを通して住民の生活水準の向上に努めている。

RLUを巡っては昨年3月、国際環境NGOのマイティ・アースが、当該事業に関係する現地企業によって熱帯雨林破壊が引き起こされているとの調査結果を報告していた。

ミシュランは2015年以来、インドネシアで様々な事業に10億ユーロ以上を投資している。