鉄鋼大手SSAB、ゼロカーボン鋼の車体部品活用で米メーカーと提携

スウェーデン鉄鋼大手のSSABは6月21日、米自動車部品メーカーのシェイプと、化石燃料を使わないゼロカーボン鋼材の活用で提携すると発表した。シェイプはゼロカーボン鋼を使った軽量化部品を製品化し、市場投入する予定。車体部品へのゼロカーボン鋼の利用はこれが初めてという。

ゼロカーボン鋼は、SSABの化石燃料フリーの水素還元製鉄技術「ハイブリット(HYBRIT)」で製鉄した海綿鉄を材料として製造する。「ハイブリット」はSSABと国営の鉄鉱石採掘企業LKAB、エネルギー大手バッテンフォールの3社が共同で立ち上げたプロジェクトで、従来のコークスに代わり水素を還元剤として使う製鉄技術の確立と商業化を目指している。水素は再生可能エネルギーから生成されるため、バリューチェーン全体の脱炭素化に寄与する。

SSABは2026年までにカーボンフリー鋼材を市場に流通させる目標を掲げる。

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