仏自動車部品大手のヴァレオは5日、独シーメンスとの合弁会社ヴァレオ・シーメンス・イーオートモーティブ(VSeA)の資本の50%を取得し、自社のパワートレインシステム事業部に統合したと発表した。これによりヴァレオは電動パワートレインのポートフォリオを拡充し、同分野における市場地位を強化する。VSeAの従業員数は約4,000人。中国、ドイツ、ハンガリー、ポーランドに計7カ所ある事業所(工場や研究開発施設)もヴァレオ直轄となる。
統合により同社は、800ボルトの炭化ケイ素(SiC)技術、希土類を使わない電動モーターのルノーとの共同開発及び生産、双方向車載充電器などの高性能なソリューションの提供などが可能になる。また、パワートレインシステム事業部の売上高が2022年の約63億ユーロから25年には85億ユーロ以上に、EBITDA(営業利益)マージンは8%超から11%超に大きく伸びると見込んでいる。
VSeAの製品はすでに自動車メーカー20社以上のプラットフォームに採用されており、今年末までに90車種以上の電気自動車(EV)およびプラグインハイブリッド車(PHV)に搭載される予定という。