独メルセデスベンツ、カナダ政府と電動車のサプライチェーン構築で協力

独自動車大手のメルセデスベンツは23日、カナダ政府と技術開発から原材料の調達、生産、耐用年数(自動車の利用)、リサイクルまでを含む総合的な自動車バリューチェーン(価値連鎖)の構築における協力強化について覚書(MoU)を締結した。カナダの電気自動車のサプライチェーン内における協力や経済機会の促進を主な目的としており、その際、持続可能な発展および気候保護に重点を置いている。

メルセデスベンツは今回の協力強化の一環として、ドイツとカナダに拠点を持つ新興企業ロック・テック・リチウムとの戦略的提携の可能性を検討していく。リチウムイオン電池の原材料である水酸化リチウムの供給に関する協力を計画している。

具体的には、ロック・テック・リチウムが、メルセデスベンツおよび同社のバッテリーサプライヤーに水酸化リチウムを年最大1万トン、供給する計画で、2026年に認定フェーズを開始する予定。

ロック・テック・リチウムは、数億ユーロを投資して独ブランデンブルク州のグーベンに欧州初の水酸化リチウムコンバーター(精製施設)を建設する計画。同施設では、CO2ニュートラルの方法で精製した高品質のリチウムを供給する。また、環境および人権保護の基準を確保するため、鉱業分野の環境・社会基準を推進する団体「責任ある鉱業保証イニシアチブ(IRMA)」の鉱業基準の認証を受けた鉱山からのみリチウムを調達する。

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