スウェーデンのゴム・自動車部品大手トレルボルグは10月27日、シーリングソリューションズ事業部門(TSS)による合成樹脂・ゴム製品大手の米ミネソタ・ラバー&プラスチックスの買収が完了したと発表した。北米におけるシーリング事業の拡大と製品開発力の強化が狙い。米投資会社KKRから8億6,000万米ドルで取得した。
ミネソタ・ラバー&プラスチックスは医療機器、水管理、食品や飲料などの産業分野に製品を供給している。トレルボルグ傘下になることで同社のグローバルな販路を活用できるようになり、クロスセリングの機会も増える。トレルボルグは特に同社の精密シーリング分野と親和性が高く、買収により生産効率の向上とコスト削減が見込まれる。
ミネソタ・ラバー&プラスチックスの売上高は22億5,000万スウェーデンクローナ。ミネソタ州のミネアポリスに本社とイノベーションセンターを置くほか、製造拠点を米国4カ所、メキシコ、英国、チェコ、中国にそれぞれ1カ所持つ。トレルボルグは同社の最先端のイノベーションセンターの活用によりヘルスケアや医療分野の研究開発能力を強化できると見込んでいる。
トレルボルグは今年3月、農機・産業車両用タイヤ事業のトレルボルグ・ホイール・システムズ(TWS)を横浜ゴムに売却すると発表した。