蘭デジタル地図大手のヒア・テクノロジーズは2日、スマート・オートモービルの電動SUV「スマート#1」にコネクテッドカー・サービスを提供すると発表した。同サービスと、ヒアのソフトウエア開発キット(SDK)の活用により、新型スマートの機能を拡充する。
ヒアが提供する機能は地図データに加え、リアルタイムの交通状況を伝える「ヒア・リアルタイム・トラフィック」、路上及び路外駐車場の情報を提供する「ヒア・パーキング」などで、交通渋滞や駐車スペースの確保など都市部でのドライブにおける課題解決に貢献する。これらのサービスは中国吉利グループ傘下のECARX(億●通科技 ※●は、口へんに加)
製のデジタルコックピットに統合される。
スマートはまた、ヒアのSDKを使い、近くの充電ポイントを特定できるアプリソフトを開発した。同SDKは加工しやすいベクター形式の地図を60言語・190以上の国と地域に対応して提供している。専用ツールを使うことで、地図上のアイコンや色を変更して視認性を高めたり、建物や道路、土地利用などの表示を編集するなど様々な加工ができる。データサイズはダウンロード時のレスポンスに対応するために最適化されている。
スマート・オートモービルは2020年、独ダイムラー子会社のスマートを前身とし、ダイムラーと中国吉利汽車との合弁会社として設立された。「スマート#1」はすでに仏、独、伊、蘭、ポルトガル、西、スイスで予約受付を開始しており、年明けからはオーストリア、ベルギー、英国でも予約できるようになる。