スウェーデンの自動車大手ボルボ・カーは17日、エジプトで開催された第27回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP27)に合わせて発足した官民連合の「アクセラレーティング・トゥ・ゼロ・コアリジョン(Accelerating to Zero Coalition:A2Z連合)」に参加すると発表した。同連合はゼロエミッション車(ZEV)への移行促進を加速させることを目的としており、広範な利害関係者で構成される。ZEVの普及に向けた国際的なプラットフォームとして参加者同士が緊密に協力し、企業のフリートの電動化や包括的な充電インフラの整備などを通じてZEV普及を後押しするための条件を整える。
A2Z連合の立ち上げは昨年秋に英グラスゴーで開催されたCOP26会議での取り決めを加速させるものだ。同会議では、主要市場では2035年までに、その他の市場でも40年までに新車販売のすべてをZEVとすることが確約された。
これとは別にボルボ・カーは、世界の有力企業や投資家が参加する低炭素社会への移行を促す連合体「We Mean Business」が各国政府に求める気候変動へのより大胆な取り組みを迫る呼びかけに署名した。また、炭素排出に価格を付けるカーボンプライシングのイニシアチブ「Call on Carbon」への支持も表明している。同社はCOP26で、社内炭素価格(インターナルカーボンプライシング)を炭素排出量1トン当たり1,000スウェーデンクローナにに設定したと発表し、グローバルな炭素価格メカニズムを実装した最初の自動車メーカーとなった。