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2022/11/25

一般・その他

ECB総裁「インフレ抑制へ一段の利上げ必要」、上げ幅は縮小か

この記事の要約

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は18日、独フランクフルトでの講演で、インフレを抑制するため一段の利上げを実施する必要があるとの認識を示した。金融引き締めの一環として、近く保有資産の縮小にも着手し、金融政策の正常化を […]

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は18日、独フランクフルトでの講演で、インフレを抑制するため一段の利上げを実施する必要があるとの認識を示した。金融引き締めの一環として、近く保有資産の縮小にも着手し、金融政策の正常化を急ぐ必要があると強調した。

ECBはロシアのウクライナ侵攻などの影響でエネルギー、食品価格が高騰していることを受けて、7月に11年ぶりの利上げに踏み切り、政策金利を0.5ポイント引き上げた。しかし効果がなく、9月に0.75ポイントの追加利上げを実施。それでも物価高に歯止めがかからないため、10月の定例政策理事会で、9月に続いて0.75ポイントの大幅利上げを決めた。10月のユーロ圏の消費者物価指数(CPI)は前年同月比10.6%上昇と、6カ月連続で過去最高を更新しており、今後数カ月は高止まりが続くとみられている。

ラガルド氏はユーロ圏の「景気後退リスクは高まっている」としながらも、「インフレ率が高すぎる」とし、「過去の経験から、少なくとも短期的には景気減速によってインフレ率が大幅に低下する可能性は低い」との見方を示した。そのうえで「一段の利上げを想定しているが、金融緩和の解除だけでは不十分かもしれない」と述べ、「最終的にはインフレ率をECBの目標(中期的に2%)に引き下げる水準まで利上げを継続する」と表明した。

ECB当局者はいずれも利上げの継続が必要だと主張しているものの、市場関係者の間では、2会合連続で0.75ポイントの利上げを実施した後、12月15日の次回理事会ではインフレ率が市場予想を大幅に上回るなど想定外の事態にならない限り、利上げ幅が0.5ポイントに抑えられる可能性が高いとの見方が広がっている。

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