中国の自動車・バッテリー大手の比亜迪汽車(BYD)は11月21日、北欧のバス運行最大手ノビナ(Nobina、フィンランド)のノルウェー法人ノビナ・フリート・ノルゲから電気バス「eBus」64台を受注したと発表した。オスロ南部ネードレ・グロマ地域の路線バスとして2023年4-6月期の納車を予定する。
64台の内訳は、車長12メートルと15メートルの低床式モデルがそれぞれ40台と24台。両モデルともバッテリーの正極材にリン酸鉄を採用しており、フル充電での航続距離は12メートルのモデルで最大450キロメートル、15メートルのモデルで約400キロメートルに上る。2つの電気モーター制御装置やコンバーターなど重要部品6点を一体化した「6in1モーターコントローラー」を搭載し、車両の運用効率を高めているほか、特別仕様の熱管理システムにより北欧の厳寒な気候下でもバッテリー寿命と航続距離の最適化を図っている。
BYDはノビナにすでに300台以上のeBUSを納車している。スカンジナビア諸国には2015年の事業進出以来、これまでにスウェーデン、ノルウェー、フィンランドの自治体から650台以上を受注している。すでに運行している車両の延べ走行距離は5,500万キロに達しており、二酸化炭素(CO2)排出を約5万9,000トン以上削減することに寄与している。