独フォルクスワーゲン(VW)傘下のスペイン自動車大手セアトは5日、第6回国際バーチャルリアリティ(VR)アワードで、同社のイマーシブ(没入型)・デザインチェック(IMDCH)技術がエンタープライズ部門賞を受賞したと発表した。同賞は企業や学校、サークル、政府機関などの組織の課題を解決する優れたソリューションに贈られる。
IMDCHはVRのヘッドセットを装着して仮想空間に「没入」し、車両の設計開発段階における各種のチェックを現実世界と同様に行えるようにするもの。試作車や部品などを物理的に製作する必要が無く、異なるタイプの部品などを迅速かつ簡易に比較検証できる特長がある。物理的な試作品の削減が進む中、現実世界と仮想世界を合わせたハイブリッドなソリューションとして開発チームのニーズに応える。
セアトの研究開発部門を統括するヴェルナー・ティーツ博士は、「今回の受賞は車両開発の段階において新技術がいかに重要かを示している」とコメントした。