英BP、脱炭素化計画が後退

英石油大手BPは7日、脱炭素化計画を見直すと発表した。主力の化石燃料部門の収益が価格高騰を追い風に拡大していることを受けたもの。2030年までに石油・ガスの生産量を19年比で40%するという目標について、削減幅を25%に縮小する。

BP同日発表した22年通年決算は、ロシアによるウクライナ侵攻によるエネルギー価格の高騰で、基礎利益が約276億ドルとなり、前期の128億ドルから2倍以上に拡大。過去最高益を更新した。

ルーニー最高経営責任者(CEO)は、クリーンエネルギーの必要性を強調し、同事業への投資を拡大する方針を打ち出しながらも、「エネルギー確保も必要だ」として、脱炭素化計画見直しへの理解を求めた。

今後も化石燃料部門への投資を続ける計画で、毎年の投資額を再生可能エネルギー部門と同じく10億ドル増やすことも明らかにした。

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