イタリアのスカヨラ経済相は2月17日、自動車大手フィアットが閉鎖を決めたシチリア工場に対し14件の買収提案が寄せられていることを明らかにするとともに、同工場の改装費用として政府が4億5,000万ユーロを助成する方針を示した。
\フィアットのセルジオ・マルキオンネ最高経営責任者(CEO)は先月、ランチア「イプシロン」を生産しているシチリア島のパレルモ近郊にあるテルミニ・イメレーゼ工場を2012年に閉鎖すると発表。同工場の雇用を維持する意思のある投資家に無償で譲渡する考えを明らかにした。
\スカヨラ経済相は上院で行った演説の中で、「シチリア島の産業と雇用の維持は無視できない問題だ」と強調。テルミニ工場の譲渡先として、自動車メーカーが望ましいとの見解を示した。現地メディアなどの報道によると、伊投資会社のチミノ・アンド・アソシエーツ・プライベートエクイティやインドの電気自動車メーカー、レバ・エレクトリックカーなども買収に名乗りを挙げているという。
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