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2010/3/26

一般・技術・その他 (旧)

独ATU、新車販売を本格化

この記事の要約

独自動車修理サービス大手のアオト・タイレ・ウンガー(ATU)が新車販売事業に本格参入する。スイスのマルチブランドディーラーであるデルタ・カー・トレードと提携して実施した試験販売の結果が良好だったためで、モデル店となった店 […]

独自動車修理サービス大手のアオト・タイレ・ウンガー(ATU)が新車販売事業に本格参入する。スイスのマルチブランドディーラーであるデルタ・カー・トレードと提携して実施した試験販売の結果が良好だったためで、モデル店となった店舗での新車販売を継続する。販売拠点を増やすことは今のところ計画していないという。独業界紙『アウトモビールボッヘ(オンライン版)』が報じた。

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ATUは2009年4月から全国600店の一部(51店)で新車の仲介販売を開始した。販売したのはデルタ・カー・トレードから仕入れた約30のブランドのモデルで、EU域内のディーラーからの輸入車や新古車を扱うことで、メーカーの希望販売価格より2~3割、モデルによっては4割以上安い価格で販売できるのが強みだ。

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ATUの狙いは新車販売を通して、一般ディーラーの修理工場にクルマを持ち込んでいたユーザーを取り込むことだ。このため、価格だけでなくサービスの強化にも重点を置いている。同社が販売した新車は国内のいずれの店舗でも保守サービスが受けられるほか、メーカー保証も完全に適用される。また専門スタッフを配置してモデル選びのアドバイスや自動車ローン、登録手続きから下取りなど、新車を購入する際のサービスを包括的に提供している。これらの戦略が奏功し、新車購入者の評判は上々という。

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ATUは試験期間中に販売した車両の台数や売上高は公表していない。市場関係者はこの点について、事業の主体は自動車修理サービスで、新車販売はあくまでも新規顧客の開拓にあるとの見方を示している。

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