米自動車部品大手のボルグワーナーは9日、スペインの自動車部品メーカーDytech ENSAを買収したと発表した。買収価格は公表していない。Dytech ENSAは自動車の排気ガス再循環装置(EGR)に使用するEGRクーラーやチューブのほか、バルブも含めたEGRモジュールを生産している。世界の大手自動車メーカーを顧客に持ち、乗用車からトラック、バス、トラクターなどのオフロード車まで幅広い分野に製品を供給している。
\Dytech ENSAは本国スペインのほか、ポルトガルとインドに拠点を持つ。従業員数は約1,000人で、2009年の売上高は約1億8,000万米ドルだった。取引先は、ルノー/日産、フォルクスワーゲン(VW)/アウディ、フォード、フィアット、ナビスター、ゼネラルモーターズ(GM)、ダイムラー、PSA、スズキ、マヒンドラ&マヒンドラ、タタ、アショク・レイランド、MAN、イベコなど、欧米からアジアのメーカーまで幅広くカバーしている。
\ボルグワーナーのティモシー・マンガネロ会長兼最高経営責任者(CEO)はDytech ENSAの買収について、技術面においても、事業拠点の地理的な分布においても両社の補完性は高いとして、今後の事業拡大に期待感を示した。
\ボルグワーナーはエンジンのエアマネジメントシステムやターボチャージャー、EGRバルブなどを製造しており、Dytech ENSA のEGRクーラー技術との統合により、総合的なサービスを提供できるようになる。また、乗用車、商用車の両分野で市場拡大の可能性があるほか、グローバルな事業展開をより一層強化できると見込んでいる。
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