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2010/6/18

一般・技術・その他 (旧)

フィアットなど、2気筒エンジンの開発に注力

この記事の要約

自動車大手の伊フィアットや独フォルクスワーゲン(VW)が2気筒エンジンの開発に注力している。3気筒や4気筒エンジンに比べ部品点数が少なくなるため、生産コストが抑えられるほか、二酸化炭素(CO2)排出量を低減できる利点もあ […]

自動車大手の伊フィアットや独フォルクスワーゲン(VW)が2気筒エンジンの開発に注力している。3気筒や4気筒エンジンに比べ部品点数が少なくなるため、生産コストが抑えられるほか、二酸化炭素(CO2)排出量を低減できる利点もある。『フィナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙が報じた。

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フィアットは9月から2気筒エンジンを搭載した「500」を市場投入する計画。同モデルのCO2排出量は95グラム/kmにとどまる。フォルクスワーゲンも2気筒エンジンを「1リットルカー」のプロトタイプに採用。同モデルは2013年に量産化する見通しだ。

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一方、気筒数が減ると、バルブ、ピストン、ピストン連接棒などの部品が少なくなるため、部品メーカーにとっては、気筒数が減ると収益減になる。FTD紙によると、専門家は2気筒エンジンの価格を3気筒に比べ15%、4気筒と比べると30%安くなると予想している。小型車用の4気筒エンジンの生産コストは約500ユーロ。2気筒エンジンでも同価格を維持できれば、フィアットは1台当たり約150ユーロの利益を確保できる。小型車は利幅が小さいため、150ユーロの利益増は大きな意味を持つとされる。

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一方、2気筒エンジンは回転数が低いなどマイナス面もあることから、3気筒エンジン程の普及は期待できないと見る向きもある。

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