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2010/9/3

総合 – 自動車産業ニュース

EU、中国製グラスファイバーへの関税引き上げ

この記事の要約

欧州連合(EU)で中国製グラスファイバーに対して反ダンピング(不当廉売)税が課される可能性が強まっている。グラスファイバーは自動車や風力タービン、船舶などに使用されており、関税が引き上げられれば供給に影響が出るとして産業 […]

欧州連合(EU)で中国製グラスファイバーに対して反ダンピング(不当廉売)税が課される可能性が強まっている。グラスファイバーは自動車や風力タービン、船舶などに使用されており、関税が引き上げられれば供給に影響が出るとして産業界から懸念の声が挙がっている。

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EU加盟27カ国は8月26日、中国製グラスファイバーに対する輸入関税を暫定的に43.6%引き上げるという欧州委員会の提案について採決し、賛成7、反対12、棄権8の結果になった。EUの規定では、提案を否決するには過半数の加盟国の同意が必要だが、棄権は賛成とみなされるため、関税率は今月16日から50.6%(現行は7%)に引き上げられることになる。

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欧州委は、PPGインダストリーズ、サンゴバン、ベトロテックスなどの企業から、中国のグラスファイバーメーカーがダンピングによりEUのメーカーに損害を与えているという訴えを受けて調査していた。今回の関税引き上げは暫定的措置として行われるもので、欧州委は今後もダンピング調査を継続する。ダンピング調査が完了し、「クロ」と認定された場合は、EU理事会の承認を経て5年間の反ダンピング税措置が導入される。

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