独自動車部品メーカーのゲトラクはこのほど、四輪駆動車の後輪駆動用クラッチを走行状況に応じて切り離すシステムを開発した。これにより走行100km当たり燃費を0.5リットル、二酸化炭素(CO2)排出量を14グラム/km改善することができるという。
同社によると、四輪駆動車では全ての車輪を駆動させる必要がない走行は多く、市内走行では85%、幹線道路では90%、高速道路ではほぼ100%必要ない。後輪駆動を切り離すコンセプトはこれまでにも存在したが、ゲトラクのシステムは、後輪駆動用クラッチ3つのうち、最初に後輪のそれぞれに接続するクラッチ2つを切り離し、その後に前輪のカルダン伝動を停止するシステムを採用した。逆にクラッチを入れる際には、カルダン伝動、後輪クラッチの順に接続していく。段階的にクラッチを接続することにより、惰性により後輪にブレーキがかかる状況を回避できるという。
同システムでは、一般のドライバーは2輪駆動と四輪駆動走行の違いに気付かないほどスムーズにクラッチを切り替えるという。
ゲトラクによると、研究の前段階は終了しており、顧客からの関心があればすぐにでも量産化に向けた開発に着手できるという。