欧州自動車産業情報、メーカーの動向、最新技術の情報を配信

2010/12/27

一般・技術・その他 (旧)

パリのEVカーシェアリング、2011年秋に開始

この記事の要約

フランスの首都パリ市と同市周辺の37の自治体は2011年秋に電気自動車のカーシェアリング・プロジェクト「オートリブ(Autolib)」を開始する。同プロジェクトに使用するEVは仏複合企業のボロレが落札した。\ オートリブ […]

フランスの首都パリ市と同市周辺の37の自治体は2011年秋に電気自動車のカーシェアリング・プロジェクト「オートリブ(Autolib)」を開始する。同プロジェクトに使用するEVは仏複合企業のボロレが落札した。

\

オートリブは、パリで成功している自転車のレンタル事業「ヴェリブ(Velib)」を模範としたサービスで、1,000の駐車ステーションにEV3,000台を配置し、短距離でも気軽に利用できるようにする。料金体系は毎月の登録料金12ユーロに加え、利用時間に応じて、最初の30分は5ユーロ、さらに30分単位で6ユーロを課金する予定。

\

ボロレは伊ピニンファリーナがデザインしたEV「ブルーカー」を同プロジェクトに供給する。同モデルはボロレ・グループの子会社バットスカップ(batScap)が生産するリチウムメタルポリマー電池を搭載している。航続距離は約155マイルで、最高時速は80mph。0~60mphの加速性能は6.3秒となっている。

\

\

■ 黒字確保は困難も

\

\

パリでは渋滞と駐車場不足が深刻化しており、市民の58%は自家用車を持たないことからカーシェアリングの需要は高いと期待されている。ただ、EVの調達コストは高く、パリ市が見込む20万人の登録では赤字になるとの指摘もある。また、ヴェリブでは自転車の破損や盗難による損害が問題となっており、オートリブでも同問題への対応が課題となるとされている。

\

独『フランクフルターアルゲマイネ』紙によると、同プロジェクトの投資は約2億ユーロ。うち、ボロレは6,000万ユーロ、パリ市は3,500万ユーロを負担。同市周辺の自治体は駐車ステーション1カ所当たり5万ユーロを助成する計画。

\
COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |