自動車受託生産を手がけるフィンランドのバルメット・オートモーティブは、カブリオレ向けのルーフシステム事業の強化に意欲を示している。
\同社は昨年末、経営破たんした独カルマンからルーフ事業の一部を買収し、オスナブリュック工場(ドイツ、従業員数350人)とポーランドのジャリ工場(従業員数400人)を取得した。
\独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、バルメットは今年の売上高で3億ユーロを計画しており、うち約半分をソフトトップとハードトップのカブリオレ向けルーフシステム事業で達成する意向だ。同社はルーフ事業で、ベントレー、BMW、メルセデス・ベンツ、MINI、ルノーなどを主力顧客としている。
\長期的には、世界の当該市場で約3分の1のシェアを確保することを目標としている。米自動車業界調査会社CSMワールドワイドによると、カルマンは2009年の世界の自動車用ルーフ市場で4分の1のシェアを持っていた。当該市場ではカルマンのほか、マグナ・カー・トップ・システムズ(Magna CTS)、ベバスト・エドシャが主力メーカーとされている。
\また、『オートモビルボッヘ』紙によると、バルメットのルーフ事業を統括するミヒャエル・ハンネマン氏は同社の強みについて、「車体とルーフの生産で優れた技術と経験を持っている」と強調。今後については、さしあたり欧州市場に集中する方針を示している。
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