独自動車大手のダイムラーと同国の自動車部品最大手のボッシュは12日、電気自動車(EV)向けの電気モーター(トラクションモーター)の生産で提携する方針を発表した。すでに同計画に関し趣意書を交わしており、折半出資の合弁会社設立に向けて交渉を開始しているという。交渉は2011年の上半期にも成立する見通し。
\趣意書によると、両社は2012年から電気モーターの生産を開始し、メルセデス・ベンツとスマートのEVに供給する計画。将来は、合弁会社が生産した電気モーターをボッシュを通して外部にも販売する方針。
\合弁事業は主に、両社の本社があるシュツットガルトおよびボッシュのヒルデスハイム工場を中心に展開する見通し。ボッシュは現在、ヒルデスハイム工場でハイブリッド車向けの電気モーターを生産し、フォルクスワーゲン(VW)やポルシェ、プジョーに供給している。
\一方、ダイムラーはハイブリッドシステム用の電気モーターに関してはすでに、ベルリンのマリーエンフェルデ工場で自社生産する方針を固めている。
\ \■ ボッシュ、ハイブリッドおよびEV事業を強化
\ \独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、ボッシュは2004年にハイブリッドシステムの開発プロジェクトを従業員約100人でスタートさせた。現在は、世界で約800人の従業員がハイブリッドおよび電気自動車関連技術の開発に携わる。また、韓国のサムスンSDIと共同で設立した合弁会社SBリモーティブでは、約700人が自動車向けリチウムイオン電池の開発・生産に従事している。
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