人工知能(AI)や機械学習(ML)の活用により、バッテリー研究の大幅な加速を目指す欧州研究プロジェクト。イニシアチブ「BATTERY 2030+」の一環で、欧州14カ国から大学や研究機関、産業界など計34のパートナーが参加している。調整役はデンマーク工科大学。欧州連合(EU)が資金支援している。
当該プロジェクトでは、AIやMLを活用した実験やシミュレーションにより、電池材料の開発や改善にかかる時間を5分の1~10分の1に短縮できると予想している。例えば、実験やシミュレーションから得られた膨大なデータを分析し、適切な材料の組み合わせを自動的に提案したりできるという。具体的には、電池機能に極めて重要とされる電極と固体電解質の境界面(界面)の時間的および空間的な特性評価などを行う予定。
プロジェクトの実施期間は合計で10年を計画しているが、当初は2020年9月1日~2023年8月31日までの3年間とし、オプションとしてさらに7年間を予定している。2020年10月5~6日に、コペンハーゲンでキックオフミーティングを開催する予定。