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2011/3/4

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アイゼンマン

この記事の要約

ドイツのエンジニアリングサービスおよび産業設備メーカー。表面加工や塗装設備、搬送機器などを得意とし、最近では軽量部品の接着システムや炭素繊維製品の製造設備などにも事業の幅を広げている。\ 2010年の売上高は4億6,50 […]

ドイツのエンジニアリングサービスおよび産業設備メーカー。表面加工や塗装設備、搬送機器などを得意とし、最近では軽量部品の接着システムや炭素繊維製品の製造設備などにも事業の幅を広げている。

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2010年の売上高は4億6,500万ユーロ。従業員数は約2,800人。本社は独南部のベブリンゲン(シュツットガルト近郊)に置く。

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同社は1951年に木材の乾燥設備のメーカーとして創業。その後、塗装設備や表面加工、搬送機器などに事業を拡大していった。主な取引先は自動車業界で、現在、売上高の約3分の2を同業界が占める。近年は新興国の自動車市場の拡大を受けて、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)諸国おける受注が増加、成長のけん引役となっている。

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同社は買収による競争力強化にも積極的で、昨年はインドの塗装設備メーカーHaden Indiaを買収。独自動車大手のダイムラーがプネーに建設した乗用車工場から塗装設備の受注を獲得した。

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 また、昨年はドイツの産業用接着システムメーカー、インテック・ビーレンベルク(intec Bielenberg)の過半数資本も取得した。インテックは素材の異なる複数の部品を接着するシステムで優れた技術を持つ。例えば、繊維強化複合材料の軽量部品や複数の素材を組み合わせた部品では高度な接着技術が求められているという。

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今年2月にはドイツのコンサルティング会社TMGシュツットガルト(Technologie Management

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Gruppe Stuttgart)を買収したと発表した(出資比率:100%)。TMGは1986年の設立で、生産・物流システムや工場の設計、投資戦略の計画などを事業とする。売上高(約1,500万ユーロ)の4割を自動車業界が占めており、自動車メーカーのほか、ボッシュやコンチネンタル、シェフラーなどの大手自動車部品メーカーを顧客に持つ。

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アイゼンマンはTMGの買収により、コンサルティング事業と連携した幅広いサービスを提供できるようになる。

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また、アイゼンマンは自動車の軽量部品として注目を集めている炭素繊維の生産工程で使用する酸化処理をするための加熱炉(Carbon Fiber Oxidation Oven)も開発・生産しており、独炭素大手のSGLカーボンとも協力関係にある。

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SGLカーボンは独高級車メーカーのBMWと炭素繊維製品を開発・生産する合弁会社を設立したほか、独フォルクスワーゲン(VW)が今年に入り同社に資本参加したことで注目を集めている。

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